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2017年05月18日(木)  【高等教育】大学で働きたい・関心がある人のための新書等
だいぶ昔にSNSで大学で働きたいという方向けにお勧めの本をまとめたのですが、発掘・編集・再掲しておきます。

「いったい高等教育とは何ぞや」「今の日本の高等教育はマクロ・メゾ・ミクロのレベルでどうなっているのか」ということを理解してもらうために、読みやすい本というコンセプトで、いずれも新書レベルで、前提となる知識は不要です。

1.『大学破綻 合併、身売り、倒産の内幕』 (角川oneテーマ21) [新書]
諸星 裕 (著)
新書: 209ページ
出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010/10/9)
ISBN-10: 4047102601
ISBN-13: 978-4047102606
発売日: 2010/10/9
http://www.amazon.co.jp/dp/4047102601
【短評】日米の大学行政管理に精通する筆者が、米国の状況と必要に応じて比較しながら、我が国の大学経営の状況や教育の状況についてまとめたもの。

2.『ニッポンの大学』 (講談社現代新書) [新書]
小林 哲夫 (著)
新書: 256ページ
出版社: 講談社 (2007/12/19)
言語 日本語
ISBN-10: 4062879204
ISBN-13: 978-4062879200
発売日: 2007/12/19
http://www.amazon.co.jp/dp/4062879204
【短評】広い意味で大学を「はかる」方法に、レーティング(格付け)、ランキング(順位付け)などがあるが、こうした「はかる」方法は数多くのやり方の一つに過ぎない。本書では数多くの角度のランキングを紹介するが、逆説的にそれがかえって、「ランキングのみで個々の大学の全ては語れない」ことを示している。

3.『世界の大学危機―新しい大学像を求めて』 (中公新書) [新書]
潮木 守一 (著)
新書: 238ページ
出版社: 中央公論新社 (2004/09)
ISBN-10: 4121017641
ISBN-13: 978-4121017642
発売日: 2004/09
http://www.amazon.co.jp/dp/4121017641
【短評】イタリア・ボローニャに端を発する、いわゆる近代の大学は各国で様々に受容・発展してきており、各国のコンテキストを知らずに他国の状況、また他国と比較した我が国の状況を語ることはできない。本書を読むことで、主要国、そして我が国の状況を概括することができる。

4.『大学の教育力―何を教え、学ぶか』 (ちくま新書) [新書]
金子 元久 (著)
新書: 206ページ
出版社: 筑摩書房 (2007/09)
ISBN-10: 4480063846
ISBN-13: 978-4480063847
発売日: 2007/09
http://www.amazon.co.jp/dp/4480063846
【短評】『世界の大学危機』とはまた違った角度で、近代大学とは何であり、とりわけ教育について求められるものはこの数百年どう変わってきているのか、を知ることができる。

5.『速解・大学教職員の基礎知識』
日本私立学校振興・共済事業団 編
NPO法人 学校経理研究会 発行
http://www.keiriken.net/sokkai.htm
【短評】大学職員、とりわけ私立大学職員向けに書かれた本。私立大学職員向けとは書いたが、国公立大学に勤務するものでも、「学校法人って何?私立大学ってどういう仕組みなの?」という辺りは初歩的にでも知っておくべきであることに鑑みると、設置形態問わず一読する価値はある。

6.『大学事務職員のための高等教育システム論―より良い大学経営専門職となるために』 [単行本]
山本 眞一 (編集)
単行本: 150ページ
出版社: 文葉社 (2006/01)
ISBN-10: 4902254107
ISBN-13: 978-4902254105
発売日: 2006/01
http://www.amazon.co.jp/dp/4902254107
【短評】大学職員が、我が国の高等教育制度をどう理解し、また自分がどのようなキャリアを構築するべきなのか、を示唆してくれる。残念ながら現在は在庫が無く新品では手に入らないが、各地の図書館でぜひ借りて欲しい。例えばciniiを見ると、2012年1月28日現在141件の大学図書館が所蔵していることが分かる(下記URL参照)。
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA75365322
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